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燻製の基本

スモークサーモンやスモークチーズなど、市販されている加工食品としても燻製はよく見かけます。
燻製の魅力は、木材を燃焼させたときに発生する煙で食品を燻すことにより、独特の風味と旨味を加えられるということです。

もともと燻製は、冷蔵庫のような便利な家電がなかった時代に、肉や魚など生鮮食品を保存するために考え出された方法です。
木材を燃焼したときに発生する煙を食品に当てることで表面がコーティングされることから、細菌が繁殖して腐敗することがなくなり、かつ煙の持つ芳香物質がそのまま食品についてくれるという効果があります。

煙というと工場の煙突から出される有害なものを思い浮かべてしまいますが、燻製では天然素材の木材を用いることにより、数十種類の有機成分を用いるようになっています。
天然木材にはフェノール系有機成分が含まれていることから、これが燻製にした時の殺菌効果や細菌の繁殖を抑える効果に繋がっているのです。

どのような木材を使用するかによって風味や効果が異なってくるというのも燻製の魅力なので、自宅で行う場合にはどの木材チップを使うかにもこだわってもらいたいところです。

自宅でできる熱燻の作り方、上級編

燻製の歴史は今から1万年以上前にさかのぼり、石器時代の遺跡にもその痕跡を発見することができます。

日本において最初の燻製とされているのは秋田地方の郷土料理「いぶりがっこ」とされており、これは室町時代から行われてきたものではないかと言われています。
その他にも鰹節など燻製技術に近い加工食品がありますが、現在日本においては同じ保存食品でも漬物ほど燻製はメジャーではありません。

しかし、燻製は仕組みさえわかってしまえば自宅で行うのもそれほど難しいものではなく、アウトドア好きな人などは自宅で生成することもよくあります。

最も簡単な方法は土鍋を使ったものです。
ベランダや中庭など、煙が出てもよい場所にカセットコンロなどを設置して、そこに土鍋を置きましょう。
内部にアルミホイルと木材チップを敷きつめてアルミ網を置き、加工したい食品を置いて30~40分ほど燻していきます。

初心者におすすめの素材として市販のチーズがあり、プロセスチーズなど安いものでも、土鍋で数十分スモークするだけで風味豊かなスモークチーズになってくれます。

ちょっと上級の燻製を作りたいということなら、ミックスナッツやオイルサーディン、肉塊、干物といったものを使用するのがおすすめになります。
他にもゆで卵やタコなど、食材を工夫次第で美味しい燻製にしていくことが可能です。

ただし、燻製をする時には大量の煙が出ることから集合住宅では迷惑になってしまう場合があります。
行う時にはできればキャンプ場など広い場所を選びましょう。

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