美術展や美術館へ行って美しい油絵に思わず目を奪われた、という経験を持つ人は少なくないでしょう。
独特の風合いを持つ油絵には見る人の心を動かす魅力があります。
そのため「油絵を自分も描いてみたい」と思ったものの、何から手を付けていいか分からず、途中で挫折してしまった、という人もいるようです。
油絵を始めるにあたって、どんなポイントを覚えておくと良いのでしょうか。
油絵は初心者でも始めやすい趣味の1つ
油絵と聞くと「高尚な趣味」「高い技術力が求められる」という印象を持つ人が多いことでしょう。
とはいえ、実際には初心者でも取り組みやすい趣味の1つなのです。
1度色を付けてしまうと修正が難しい水彩画とは異なり、油絵は重ね塗りをすることでどれだけでも修正ができる、という利点があります。
また、修正をすることによって絵に厚みが出ていくので、それが独特の風合いとなるという面白味もあります。
言い換えれば、失敗することがほとんどないのが油絵の強みなのです。
油絵の基本的な描き方を学びたいなら、通信教育の講座や絵画教室の体験講習などを活用すると良いでしょう。
もしくは市や区の絵画サークルに入ってみる、という方法もあります。
経験を持つ講師からスケッチの仕方や描く道具の使い方、絵具の載せ方などを分かりやすく説明してもらうことができます。
「他の人に見られながら描くのは恥ずかしい」という人は、動画サイトにアップされているプロのお手本を参考にして学んでいくのも良いでしょう。
道具は基本的なものから順番に揃えていこう
油絵を描くため最初に準備するべき道具は10個あります。
1つ目は「油絵具」です。
最初は12色前後の基本セットを購入して、そこから用途に応じてバリエーションを増やしていくと良いでしょう。
「キャンバス」と「イーゼル」を準備して、絵を描く土台を準備します。
イーゼルは屋内用と屋外用があるので、必要なものを選びましょう。
実際に絵を描くためには「筆」と「画用液」、「油壺」と「パレット」が必要になります。
油壺は絵具の酸化を防ぐため、きちんとふたが付いているものを選びましょう。
描き終わった後は筆を「ブラシクリーナー」できちんと洗い清潔な状態に保っておくことも大切です。
絵の細かい調整のために「ペインティングナイフ」と「パレットナイフ」も必要です。
ペインティングナイフはさまざまな形状があるので、実際に握ってみて使いやすそうなものを選びましょう。
水彩画と比較すると、油絵に必要な道具はやや多めです。
とはいえ、きちんと時間をかけて道具を準備することで真剣に取り組む気持ちは高まり、集中力も増すはずです。
結果として、油絵を十分に楽しめるようになるでしょう。