喫茶店でカフェラテやカプチーノを注文したら、表面に美しい模様や絵が描かれていて驚いた、という経験を持つ人は少なくないでしょう。
この「ラテアート」は今や世界的な人気を獲得しており、アートの美しさを競う世界大会も開かれているほどです。

では、ラテアートが持つ魅力とはどんなものでしょうか。
趣味でラテアートを始めたいと考えている人は、どんな準備をする必要があるでしょうか。

ラテアートは「ミルクとエスプレッソが織りなす芸術」である

ラテアートとは、エスプレッソコーヒーに細かく泡立てたミルク(スチームミルク)を少しずつ注ぎこんで模様を作る、というものです。
ミルクを注ぐ高さを変えることによって、趣の異なるさまざまな模様を作り出すことができます。
注ぐ際に使用するピッチャーのタイプを変えることによって、オリジナルの模様を作り出すこともできます。

ラテアートには主に3種類あります。
最も一般的なのは「フリーポア」と呼ばれるスタイルです。
これはミルクの注ぎ方を調節することによって、ハートやフラワー、リーフなどの模様を作り出す、というものです。
絵柄を調整するために細かな道具を使うことはないので、作り手の持つテクニックがはっきりと表れるラテアートのスタイルと言えるでしょう。

2つ目は「デザイン・カプチーノ」です。
これは、フリーポアと同じようにスチームミルクを注いだ後、楊枝やチョコレートクリーム、ホイップクリームなどを使ってデコレーションをしたりイラストを描いたりする、というものです。
作り手には基本的な技術の他に、高い芸術的なセンスも求められます。

3つ目は「3Dラテアート」です。
これはエスプレッソの表面に固く泡立てたミルクを乗せて立体的なデコレーションをする、というものです。
一般的にはアニマルデザインの3Dラテアートが多く見られます。

エスプレッソマシンとミルクピッチャーを準備しよう

「ラテアートをしてみたい」という人は、エスプレッソマシンとラテアート用のミルクピッチャー、そしてスチームミルク用の攪拌機を準備しましょう。
最近では、エスプレッソマシンに攪拌機が付属していることもあります。

初めてラテアートに挑戦する人は、ミルクを注ぐ量が調整しやすい小型ピッチャーをおすすめします。
ただし、ミルクをどれほど泡立てたら良いか、どれほどの高さから注いだら綺麗な模様になるか、といった点を独学で学ぶのは容易ではありません。

時間を有効活用したいのであれば、インターネット動画でバリスタのお手本を繰り返し見るか、もしくはラテアート講座に申し込むと良いでしょう。
最初は思うような作品ができないとしても、少しずつ経験を積むことで徐々に美しく可愛らしいラテアートを描くことができるようになるはずです。